スマホでOCRができるのか【半蔵門ビジネス雑談】20180530
何を今更と言われるかもしれないが、黎明期の専用OCRの読み取り精度に苦労した世代としては隔世の感がある、スマホでOCRができる時代になったとは。
Androidの無料アプリ「Office Lens」を使って、文書を撮影し。。。
それだけだ。あとはどのファイル形式で出力するか選ぶだけ。Word文書にしてみる。ちなみに、名刺やホワイトボードを指定すると、そのモードで読み込んでくれる。
読み込んだデータは、OneDriveに格納される。アカウントが必要だが無料で取れる。
このうち、一つを開いてみる。
一部、暗くなってしまって読み取りできなかった箇所はあるが、省力化としては問題ないレベル。画像では、個人名や会社名をxxxxxxxに変えてあるが、ここも問題なく読み取れていた。
Office Lensも、OneNoteも無料だ。タダほど高いものはないとも言われるが、ひとまずマイクロソフトのHotmailアカウントを持っているので、広告が表示されているくらいで、特に情報を新たに差し出しているようなこともない。無料ビジネスモデル。
この無料ビジネスモデルは、誰がやっているのかによって、随分と意味合いが違ってくる。
上で紹介したアプリは、マイクロソフト製だ。超大手が提供する無料は、顧客の囲い込みか他のサービスへの誘導だ。この場合は両方かもしれない。OneDriveというクラウドストレージに囲い込み、容量が必要になれば有料でクラウド保管領域を増やせる。
これが無名のサードパーティー社なら、目的はPR。まず自社の名前を知ってもらい、次のサービスや製品、ことによるとIPOのための布石かもしれない。利用時に広告を表示している場合もある。広告ビジネスのモデルは非常に多いケースだ。
優れた独創的な分野のアプリなら、一定期間経過すると、有料化される場合もある。有料化で去っていく利用者もいるだろうが、優れたソフトならそのまま有料プログラムに参加してくれる利用者も多いはずだ。
このOCRアプリ。どんな場面で使えるだろう。
例題に使った書類の読み取りには使わない気がする。元の文書がワープロで作ってあるだろうから必要ならばそのデータを入手すればいいからだ。
名刺?これは名刺管理アプリがあるくらいだから、各自で読み取ったデータをエクセスなどに登録できれば使えるかもしれない。クラウドシステムへの個人情報はまだまだデリケートだ。
レシートか。会社への請求、清算がスマホ画像で代用できるようになってきているので、そうした作業に新たなシステム投資予算を避けない中小企業では有効な手段かもしれない。