コンサルが落ちる穴【半蔵門ビジネス雑談】20190318
コンサルタントの仕事とは、
「サービス提供先の企業が自分で持続可能な仕組みをモノにして最終的にはコンサルタントが不要になること」
がベストな関係だと思っている。
前述記事の某大学の理事長との会話にあるように、コンサルタントがいつまでも必要な状態は、そのサービスが成功していない証ともいえなくはない。
ところで、コンサルタントが入ってもうまくいかないケースが少なからずある。コンサルタントの力量が不足している場合は論外だが、スキルも知識も人間力もマネージメント力もあるのに、うまくいかないケース。内外でそういう話はよく耳にもはいってくる。また、コンサルタントを入れてコストだけ使ってなにも進まなかったという不信感を抱いている人にもよく出会う。
一つのケースでは、
雇用先の担当者あるいはリーダーが思ったより早く力をつけて(これはある意味成功)コンサルタントの存在がうっとおしくなってしまった場合。コンサルの指導やアドバイスが、(いまやろうと思っていたのに言うんだものなぁ〜)というお節介な状態になってしまう場合がある。
もう一つは、
コンサルタントのアドバイスはもっともだが、社内でそれを実務に乗せようとしてもうまくいかなくて、(それは現場の担当者の力量の場合もあるし、受け入れ側の体制や力量不足、または、企業文化が変わりきれない場合もある)、うまくいかない原因をコンサルタントに転嫁されてしまう場合だ。
前者はコンサルタントとしての契約は途中で終了することになるが、結果としてはうまくいったので、「結果オーライ、次行こう!」ってことになるが、後者は、どちらも不幸である。
なぜこうなるのか?
これまでの経験からわかるのは、
コンサルタントは方法論や方向性の提示やアドバイス、企画立案などを中心として、実際の施策の実現は雇用側である社内の担当者が中心となるが、実際に大変なのはそうした実務である。現実に落とし込むことが大変すぎると、うまくできないのは現状に即した提案ができなかったコンサルタントの問題となってしまうからだ。
気をつけるべきなのは、理想をベースにしたコンサルティングではなく、現実に即して実現可能なコンサルティングだ。効果が劇的で無い分、期待外れと言われないよう、都度都度報告をして理解を得ながら進めることがポイントになるだろう。
参考リンク: