少数株主(牛島信)【読書/映画感想】20190530
主人公の資産家・高野氏が、昔、お世話になった知人の老婦人が持ち込んできた遺産の株式は、いわゆる未公開企業のそれだった。少数株主の未公開株は、会社の承認がなければ売れない。会社が買うときは安値になり、第三者に売ろうとしても、会社が許可しなければ売れないし、許可されたとしても、そんな株を買い取る投資家も少ない。主人公は、旧知の弁護士に相談し、老婦人を救ったのだが、それが噂として広がると、老婦人の友人で同じような未公開企業の少数株主たちが相談にやってきた。高野は、弁護士と相談して、「同族会社コーポレートガバナンス推進協会」を設立し、未公開企業の活性化と改革を推進しようとする。
私も未公開企業の少数株主である。友人の企業であり、配当はなく、幸い今はこういう場面にはないが、ある日、資産評価されるともしかすると資産価値が大きいかもしれない。(実際は資産は売り上げ以外はないのでそれはないと思うが)
未公開会社の株主というのが少しかっこいいようにも思えていたが、実際にはそんなリスクにもなるのだということは知ってはいたが意識し実感していなかった。
改めて資金の使い方として正しいのかと考えてみる。
同じ資金の使い道として、
- 預金はどうだ?現在の利率は0.0001%。減ることはないが、100万で100円だ。
- 株式はどうだ?減ることもあるが、可能性としてはある。例えば、オリエンタルランドの株は、数年前に70万で取得したものが、現在は125万になっている。44%の増加だ。しかし、ソフトバンクは公開価格を下回る初値、医療関連も上下を繰り返し、利益になるタイミングを見ていないといけない。その時間の使い方はいいのかということになる。
- ソーシャルレンディングは?10万円投資したところ現在は122,748円、22.7%の増加。
- 仮想通貨はどうか。1万が、2、231円。5分の1だ。そして、
未公開株は?100万はどうなっているか?買取をお願いすれば100万になるとは思うが、任意の相手には売れないし、評価額も明確ではない。デューデリしてもらっても、その費用でまかなえるとは思えないし、会社も協力しないかもしれない。
予想通りだが、株式か、ソーシャルレンディングが、可能性と安全性のバランスがいいのだろうな。