紛争でしたら八田まで(5)【読書/映画鑑賞】20210406
アイスランドに飛んだ八田百合は、自分の幼い時期に影響を及ぼしたエステルに遭遇する。なくなったカバンは、カイが仕組んだものらしい。そして次の紛争地は、大統領選が近づくアメリカ。オハイオの先住民居留地は、誇り高き心を持ちながら、連邦政府からの補助金で生きながらえている。それは自立と言えるか?地方経済の衰退はどの国でも同じようなもの。補助金でなく自立していこうという試みがなされるのもどの国でも同じだろう。そこでは様々な立場からの対立もあり、大統領選を左右するスウィングステートで勝てるか?
人口が減り衰退する地方都市を蘇らせる秘策は、カジノを建設し、雇用を生み出し、人の流れを生み出し、地方都市を経済的に自立させられるか。この悩みは世界中で起きていることであり、日本でも多くの都市にあてはまる。
またカジノに反感を持つ人が多いのも同じ。日本では、東京以外の大都市、横浜や大阪が候補に名乗りをあげているが、決して地方の小規模都市は名乗りをあげていない。
架空の話ではあるが、アメリカのこの話がうまくいけば、時間差で日本でも同じようなことができるかもしれない。
カジノに限らず地方都市の復興は、カジノなのか、高齢者施設なのか、観光、リゾートなのか、にかかわらず、流入人口、その人口の雇用、流入人口が雇用した企業の市場消費者になること、企業の市場の周辺への拡大、がサステイナブルにできるかどうかだ。
マンガだけど、地政と知性で、いろいろ考えるヒントに溢れている。