紛争でしたら八田まで(8)【読書/映画感想】20220202
2022年2月2日は、また語呂の良い日である。2020年のあと、2月22日についで今年しか味わえない2の並んだ語呂。
さて、麻生太郎氏が「知らないの?」と記者に述べたという同書は、第二次世界大戦後に分割統治を免れた日本ではなかなか学ぶことが憚られてきた「地政学」を漫画で描く必読マンガである。動かせない地理的要因すなわち制約であり条件である要因を踏まえた地政学は国際関係を理解し国益を維持していくために欠かせない学問。シーパワー、ランドパワー、半島パワーを理解していくことは日本以外では非常に重要とみられている学問でありそれを生かして政治が行われていることもそろそろ日常的に話題にしていくべきことだ。(本書内より抜粋)
「地政学と知性と”チセイ”」と「プロレス技」を駆使して紛争を解決していく八田百合は今号で、妹とその友達のヤンキーをめぐる地元レディースの勢力争いに力を貸すが、ついにレディースに対して地政学を伝授することになった。しかも、味方と同時に地政学を駆使する敵対勢力も一緒に学ばせようという陰の指導者のような器の大きさを見せる。その後、韓国と北朝鮮の間の将来への布石になるかもしれない橋渡しのビジネスへのアドバイス。これがどうなってくるのかは漫画の中では結論は出なそうだ。実勢の両国関係に着目していきたい。投げやりにならずに。
麻生太郎氏の発言の影響もあるのだろうか。今回は本書内で地政学関連の書籍を紹介している。作品中にもあるように、地政学の視点から見ることへの影響を及ぼしていくかもしれない。
少しでも仕事で国際関係に関わっているものとしては、地政学も念頭に、ルールを守るのが得意な日本から、ルールを作る日本へ変化していくことへの期待を膨らませつつ、自分ができそうなことに関わって行き(生き)続けたい。そのことを心に誓う今日この頃。
ラジオで「ジェット・ストリーム」を聴きながら眠りにつくのである。