キングスマン ファーストエージェント【読書/映画感想】20240214
アマプラ(Amazon Prime)に「キングスマン ファーストエージェント King's man the first agent」が公開された。第一次世界大戦のきっかけとなったといわれるオーストリアの帝位継承者フェルディナンド大公が暗殺されたサラエヴォ事件の黒幕はある秘密集団で、その主要メンバーがロシアの怪僧ラスプーチンであるという説をモチーフにして、ロシアが戦争から引けばイギリスが危ないと立ち上がったイギリスの穏健派と見られているオックスフォード公を中心とした最初のスパイ組織King's manの始まりのドラマ。アメリカを参戦させれば戦争は終結するという策略を実現させるための決死の作戦が描かれる。そして最後にまた引き合わせられるレーニンとヒットラーで映画は次に続いていく。陰謀論エンターテイメント。
戦わないで勝つための諜報活動はきっと世界では脈々と蠢いているはずだが、日本ではそれもどうかわからない。刑事ドラマでは”日本版その組織”を作ろうとする動きが盛り込まれているものも多いが、「悪」として描かれていたりもする。これが世論を油断させるためだったらすごいが。その組織は必要にも思えるしそうでないようにも思えるし、個人的には前者派だが渦中にいるわけでもないので想像の域を出られないでいる。
戦争終結のためにアメリカを巻き込むとか、ロシアが撤退するとイギリスが危ない、だから戦争を続けさせるとか、表面的な戦争反対だけでは解けない問い、施策、しかし、それによって愛する息子は戦死するという矛盾と悲しみ。
今現実に行われている争いもそういう謀略の中にあると考えるべきなのか、だとすれば終わらせる道筋はどうなるのか、そんな風に考えなければ光明は見出せない。キーマンはいったいだれなんだ。