Hasta la vista, Baby! 世界は甘くない未来を選んでいる【たまプラビジネス余談放談】20220809
先進国、大国は、独自路線に舵を切った。
イギリスのジョンソン首相は、辞任に際しての最後の質疑で、いくつかの自分の成果をアピールするなかで、「国家の独立性を勝ち取った」ことを強調した。BREXITのことだ。EUからの自立。国際的な協調路線だったこれまでとは違う動きだ。
ロシアのウクライナ侵攻に前後して、バイデン大統領は「ウクライナに派兵しない」と明言し、それがロシアの侵攻を決断させたと言われている。”アメリカが派兵したらそれは第三次世界大戦を意味する”とバイデンは述べている。アメリカはもう世界の警察ではなくなった。アメリカ第一主義。もともとアメリカには外務省がなく、国務省が”国務の一環としての外交”を展開している。それが態度にも明確になってきた。
ロシアは、国際宇宙ステーションからの撤退を表明している。今後の展開は独自路線となる。
かつての世界は群雄割拠。欧米は植民地拡大主義でアジア太平洋へ展開した。2つの世界大戦の教訓で、協調路線で戦争を抑止する方向に向かい、経済協力連携が行われてきた。APEC, EU, TPP, ASEAN, RCEP。
しかし前述のイギリス、アメリカ、ロシアの動き。また、力をつけた中国による「一帯一路」は、途上国を借金で絡めとる戦略でスリランカのように国家破綻の例も出てきた。それに対する反発も。世界はまた独自路線に向かうのか。
ジョンソン首相の最後の言葉は
「Hasta la vista, Baby!」
ターミネータ2での主人公のキャッチフレーズだ。スペイン語で”またあおうベイビー”だが、戸田奈津子さんの翻訳では、
”地獄で会おうぜ、ベイビー”。
”また会おう”ではなく、”I'll be back.”でもなく、”地獄で会おうぜ”。
世界は甘くない未来を選んでいる。