【ODRピックアップ】20131128 台湾の日本野菜には、まだまだ規制が。。。
以前にも、当ブログでご紹介した「「得意(経験・知識・スキル)」を
オンライン上で売り買いするモノを売らないフリーマーケット」=ココナラ http://coconala.com/home で、依頼をいただいた調査、
”台湾における高級スーパーでの日本野菜の状況”
を調査してきました。
日本から台湾への野菜や果物は基本的には、http://www.pps.go.jp/travelerss/view/exp/list.html?id=15 のような規制があります。現在は、これに加えて、放射能関連の規制 http://www.jetro.go.jp/world/shinsai/20110623_01.html があり、これも解除にはなっていません。
そうした中で一定の手続きをパスしたものが店頭に陳列されます。
日本製は、一言で言うと「品質よし値段高し」。
地元スーパーではほとんど扱いがありません。
日本製を扱っているのは、そごう、三越など日系の所謂”高級スーパー”に限られるようです。今回調査できたのは、台北駅の新光三越のスーパーが改装中だったため、そごう忠孝復興店シティースーパーと中山三越のスーパー2店でした。
そごう忠孝復興店シティースーパーでは、※日本秋の祭開催中でしたが、日本野菜については、取り扱いは多くないようです。ほとんどが、台湾、カナダ、米国製です。
ここでの日本産の展示があったのは、(1)果物の贈答品(りんご、ぶどう、柿など)セットですが、870元から2800元と高価。その時期の為替レートでいうと、3200円から11000円になります。ペットボトルが約80〜90円なので、2倍くらいの物価差と見ればよいと思います。
(2)野菜類では、ヤマトイモ 238元(880円)、とうもろこし 真空パック 149元(550円)、タマネギ 100元(370円)、人参3〜4本 128元(473円)、かぼちゃ 350元(1295円)、長ネギ 128元(473円)。
キャベツ、白菜、ピーマン、インゲンなど日本品は陳列されていません。恐らく、価格差が大きすぎるため、競合展示もされないのでしょう。
(3)しかし、果物では、りんご、なし、みかんは日本製品用のコーナーあり、日本製品が主流です。リンゴ1個99元(366円)、みかん3〜4個128元(473円)、なし 258元(954円)など。
新光三越中山駅店は、生鮮食料品はそれほど大きくないため、陳列も限られていました。日本産のものは果物に限定されており、青森のりんご(青森富士 98元)、嵐山のぶどうのみで、野菜系のものはありません。
これら日本製の価格は、地元スーパーでのいくつかの地元産あるいは他国からの輸入品と比較するとわかりますが、約4倍の値段です。たまねぎ(日本産 2個100元、米国産 1個8元)、長ネギ(日本産 128元、台湾産 49元〜70元)、かぼちゃ(日本産 350元、台湾産 220元)、とうもろこし(日本産 149元 台湾 89元)。
それでも、日系スーパーで陳列があるということは、消費者がいるということです。ちなみに現地提携先のレストランオーナーにきくと、高くても売れているということでした。理由は、”味”。カボチャも、とうもろこしも甘みが違うのだそうです。
TPPでは、国内産業からは、安い品物が海外から入ってきて自国の農業などが崩壊するのでは?という懸念が多く語られますが、輸出産業では、自国にしかないいいものが今は高いがTPPで障壁がとれて売りやすくなるという面もあります。どうしたくないか?だけではなく、どうしたいか?を考えて、国際関係を創っていかなければなりません。