チューリング ー チャーチル ー キングジョージ【半蔵門ビジネス雑談】20190821
イギリスの50ポンド紙幣の肖像がアランチューリングになると決定したそうだ。
チューリング
チューリングとは、映画イミテーションゲームでベネディクト・カンバーバッジが演じたコンピュータの基礎を作った数学者だ。ドイツの最強暗号機エニグマを彼のチームが解読したことにより、連合軍はいち早くドイツの戦略を察知し、先回りし、戦争に勝利した。ちなみに「暗号を解読したこと」をMI-6以外には極秘にしたために、チューリング等の功績はずっとあとになって公になった。
チャーチル
ヒットラーのヨーロッパ侵攻により次々と侵略される欧州各国。和平工作に失敗したチェンバレン首相のあとを受けて首相に就任したチャーチルは、内閣の主張する和平に傾きつつも国民の決意と覚悟を確信し、ドイツに戦線布告する方向で議会を鼓舞し、支持を勝ち取りついに戦線布告に向かう。これが結果的には独裁から世界を救うことになったのだ。
キングジョージ
キングジョージ6世は、兄5世の王室離脱を受けて国王に就任する。しかし吃音だったため、演説が苦手であった。当時は演説で民衆を引っ張ることが重要だったため、専任のコーチをつけて演説を乗り切った。その演説こそが、国民を鼓舞し、戦争を勝利に導くことになった。
一連の作品は戦争賛美のように映るかもしれないが、戦うことをやめることは決して幸福には結びつかないだろうことを示唆する。
ヒットラーが「どんな敵と戦うのがよいか」という質問に、「和平交渉を受け入れるような腰抜け国家だ」といったそうだ。チャーチルはヒットラーが最も恐れるタイプの政治家だった。
幸福は与えられるものではなく、勝ち取らなければ得られない。
争いはいけない。しかし、その手段を使い幸福を蹂躙してくるものが現れたなら、やはり抵抗し、争わなければならないと思うのだ。
争いはいけない。争いはいけないのだが。。。
チャーチルは国民に訴える。戦って荒廃しても立て直せる。しかし、降参してしまったらずっとそのまま隷属することになると。