読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】20160804 弁護士とオンライン

【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】20160804 弁護士とオンライン

 

ココナラの弁護士マッチングサービスが始まるそうだ。

私も、登録しているオンラインスキルの売買サービスサイト「ココナラ」が、相談のゲートウェイサービスの一環として、弁護士さんとのマッチングサービスを開始するようです。

jp.techcrunch.com

因に、私が提供しているのは、訴訟になりそうな方などに、弁護士さんとどのように関わって行ったらいいかアドバイスをするサービスです。既に数件のご利用をいただいて好評を博しています。(法律相談ではなく、どのような心構えでいったらいいか、今の弁護士さんから言われたことに対しての意見などを提供)

coconala.com

 

日本では、弁護士法72条で、非弁行為の禁止として、弁護士の資格を持たないものが、弁護士の活動をしてはいけないとされている他、弁護士法27条(非弁護士との提携の禁止)で、弁護士でない人が弁護士と提携してその代理行為や仲介などを行ってはいけないことになっています。

例えば、オンラインのシステムを構築できる人が、弁護士さんへの相談をシステムで受けて、取次料を取る形式のサービスなどはできないということです。当社が、2010年から提供しているマンション住人向けのクリックカウンセラーでも、弁護士さんを紹介しますが、実際の相談を受けるときには弁護士さんと直接契約してもらう仕組みとなっており、我々のようなIT事業者がビジネスとして運営することはできません。

以前、弁護士がカウンターでバーテンとして接客しながら行う法律相談を提供する弁護士バーという業態が渋谷にありましが、こちらも提携していたのが飲食業者だったため、短期で閉店を余儀なくされました。

 

f:id:emandai34:20100513221952j:plain

 法律とオンラインの最近の流れを整理してみると。。。

 

オンラインで生じた紛争の解決

当初は、海外では、オンラインで発生した紛争を(オンラインで)解決することから始まっています。それはインターネットの黎明期、なりすましやネットいじめ、あるいは今で言う炎上のような論争が、オンラインで発生すると、それを解決するための試みが行われたのが始まりです。

今での、ドメインネーム紛争などのオンライン事件は、オンラインで解決する方法が定着しています。

主なコミュニケーション手段は、電子メールでした。

 

オンラインを活用した紛争解決へ

  • オンライン紛争解決の部分適用

オンラインで生じた紛争だけでなく、通常の紛争でも、オンライン処理やテクノロジーを利用した方が効率よく出来る場合があるだろうと始まったのが、部分的な自動化です。

www.youtube.com

カナダのSmartsettleは、保険金や未払い料金などに関する紛争での、支払い金額の交渉を自動化するシステムです。双方で、交渉金額(希望金額や妥協できる金額)を設定し、システムで自動的に交渉させ、最適な妥協金額を導き出すシステムです。ニューヨーク州の保険金交渉などに利用されています。

 

 

  • TV会議を通じた紛争参加

当初、ODRという分野でイメージしやすかったのは、TV会議を活用したものです。遠距離の当事者同士あるいは原告、被告が、片や都会の管轄の裁判所、片や離島の地方裁判所あるいはその代替施設から、TV会議を通じて証言する図です。

Mediateme.comでは、予め登録された弁護士を当事者の合意により調停人として選び、オンラインでの文字によるやりとりと、TV会議による調停を利用できます。 

MediateMe.com

www.youtube.com

 

  • 非同期、文字ベースでの小規模紛争処理

米国オークションサイトのeBayは、Resolution Centerというシステムにより年間6000万件の紛争を処理しています。オークションではトラブルのカテゴライズはそう複雑ではありません。1)お金を払ったのに届かない、2)届いたが不良品または商品違いあるいは壊れていた、3)お金が支払われない トラブルの当事者は、これらを選択して、送信すると相手に送られ、相手はそれに対して解決策を提示、受け入れれば解決、受け入れなければ、エスカレーションして、第三者機関を交えたオンラインでの紛争解決がおこなえるようになっている。

 

このeBayの仕組みに関わったメンバーは独立し、より広い範囲をサポートするオンライン紛争解決システムを提供する会社を立ち上げた。電子商取引を始めとして、離婚調停なども扱える仕組みで、既に複数の紛争解決機関に提供されている。

彼らと交流のあった欧州の紛争解決機関は、EU指令に基づいて、電子商取引向けのオンライン紛争解決システムの提供を開始している。

Youstice - Shopping complaints handled and solved

 

  • 日本では?

前述の弁護士法があるために、当社でもそうしたサービスは提供できていない。またそうしたサービスを展開する弁護士さんもまだない。が。

オンラインでの相談サービスは、いくつか開始されている。

www.bengo4.com

 

ココナラの前に立ちふさがる壁

もう随分前から、そう、当社を始めたときから、オンラインで弁護士さんと相談できればいいと思っていました。日本のODRは、実はここからやっと始まるのかもしれません。

が、

ココナラでも、ココナラ上での相談は無料。そこから先へ進む場合は、弁護士さんと直接契約する方式です。 

 

やはり弁護士法27条が立ちふさがっているようです。

f:id:emandai34:20160524152113j:plain