半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

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このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

弁護士ダニエル・ローリンズ

弁護士ダニエル・ローリンズ【読書/映画感想】20201203

 

バツイチの弁護士ダニエル・ローリンズは呑んだくれて二日酔いで法廷に立つ。法廷侮辱罪になることも辞さず刑事弁護を行っている。離婚した旦那に未練はあるがその旦那ももうすぐ気にくわない女性と結婚しそうだ。ある日知的障害のある黒人の少年の弁護を請け負うがその裁判は今後の少年犯罪者を少年として裁かず問題のある少年や人種に選挙権を与えなくする陰謀の一部だった。有罪となるがさらに調べるととんでもない裏があることに気がつく。

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弁護士ものは、スカッとする正義を果たす話が多いが、そもそも弁護士は正義の味方ではない。依頼人の味方だ。だから犯人の弁護をする弁護士は、依頼人、刑事弁護の場合は被告人、犯罪者の味方をする。法に乗っ取って、ただし、被疑者の人権や裁判を正しく受ける権利を守って公正に裁かれるようにする。

弁護士の役割は、もちろん真実事実を土台にどうやって証言すれば勝てるかを依頼人にアドバイスすることであろうし、ある場合には無実を立証できるかであり、ある場合には、罪状を少しても軽くするために奔走する、しなければならない。筋の通らない真実事実を覆して有罪を無罪にするようなウルトラCは小説の中だけだ。(例外はあるだろうけど)

実際、自分が証人として戦っていた海外企業との仲裁では、ドラマ顔負けの展開もあったが、それはおそらく稀なことだろう。そして弁護士は、決して嘘をつけとはいわないし、事実を曲げて勝てる証言などもアドバイスはしてくれない。事実が真実が悪ければ負けるのである。ただ、どんな事実も配慮すべき周辺状況に影響されている。そのことを引き出して証言して組み立てることも必要だ。これは事実を捻じ曲げることではなく、情状をしっかり見ることだ。

私が関わった仲裁の顛末は、こちらを参照。

 

ダニエル・ローリンズは、サンドラ・ブロックが演じるキャラクターに重なる。粗野に見られがちな振る舞い、しかし、中身は繊細で、権力にも引かない強さと強情さと正義。最近彼女の映画見てないな。

 

「選挙の勝ち方教えます」でも見ようか。